Foxconn(鴻海精密工業)が日本でディスプレイとタッチスクリーン技術を研究開発するために、フォックスコン・ジャパンRDを設立したと発表。フォックスコン・ジャパンRDは、ディスプレイとタッチスクリーンソリューションの製造工程と技術、機器部門を担当し、革新的設計製造の統合と経営改善を図るため、台湾や中国、日本のフォックスコンのR&D資源を統合する予定だ。フォックスコン・ジャパンRDは今のところ、主な拠点を新大阪(堺市)と新横浜に置いているが、今後の状況次第では日本国内での拠点拡散を検討するとしている。



 業界関係者は、シャープが事業再編のためにディスプレイパネル事業を縮小した場合はシャープのディスプレイ技術をフォックスコン・ジャパンRDに移動することになると見ている。尚、フォックスコン・ジャパンRDの社長は元シャープでの役員経験がある。
 また、Foxconnは今後、新拠点でのパネル開発で多額資本と優秀人材の投入により、中国シンセン市の龍華(ロンファー)、台湾竹北 (チューペイ)や北京のフォックスコン清華ナノセンターとの共同開発を進め、ディスプレイ技術を飛躍的に向上させたいとしている。
 台湾・日本・韓国などパネル技術の進んだアジア各国では産業構造の変化が始まっているが、Foxconnが台湾、日本、中国のリソースを積極的に集中させ、技術的な統合・革新、製品設計・製造に関して多角的に競争力の強化を狙っているとみられている。