ベルギーの研究機関であるimecは、Hasselt大学に置かれている同社の協力研究組織であるimomecと薄膜太陽電池の欧州R&DコンソーシアムSollianceが、CZTSe (Cu2ZnSnSe4)薄膜ベースの太陽電池セルの発電効率9.7%
(1x1cm2, AM1.5G)を達成したことを発表した。
CZTSeは、CZTSと同様に、太陽電池セルの吸収体として期待されている。マルチ接合における理論的なバンドギャップはCZTSが1.5-1.6eV、CZTSeが0.9eVとなっている。Imomec、imecとSollianceは、CZTSeとCZTSの各層の品質向上とセル構造の洗練により、20%のセル効率の実現に向けてのパスを定義した。
Imec/imomecは、Moを成膜したガラス基板上にCu、Zn、Sn薄膜をスパッタリングで成膜、連続アニール(H2Se含有雰囲気下)処理を行うことで、9.7%という効率を達成した。この多結晶吸収層は1μm厚となっている。
開発したサンプルでは、1x1cm2サイズの太陽電池セルは、最大ショートサーキット電流が38.9mA/cm2、オープンサーキット電圧が0.41V、61%のフィルファクタとなっている。
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