偏光板用表面処理フィルムは最も外側にあるため、消費者のニーズを反映したアプリケーション毎の要求を満たす必要がある。表面処理フィルムのプロセスは、一般的に約1.5m幅のフィルムを巻い り解いたりしながらコーティング液を成膜する方法で生産されるが、フィルムロールを震動させないように均一にコントロールするには、メーカーのノーハウや技術が重要になる。ベースフィルムにはTACを用い、TACフィルムの管理やプロセス技術が必要ではあるが、安定した需給の維持が最も重要となるため参入が難しかった。
偏光板用表面処理フィルムとしてはAG、HC/LR、HC、AG/LR、ARがあげられる。
最近の表面処理フィルム市場では異変が起きている。Shinkong 、Hyosung、SKIのような新規TACフィルムメーカーが参入し、TV用ディスプレイの薄型化により耐久性が求められ、PET、アクリルフィルムがTACを代替し始めた。また、LG化学、日東電工などの偏光板メーカーが表面処理フィルムも内製する傾向があり、表面処理フィルムの価格が下落している。更に、スマート機器などを屋外で使うアプリケーションが増加することで、視認性を向上させるフィルム(一般的に高価な表面処理フィルム)の市場が増加するなど多様化が進展している。
Comment
コメントする