TV用偏光板は、32"や40/42"、46"といった従来の主流サイズを目安にロールの広幅化を進めてきた。現在、大手偏光板メーカーは、最大2m幅のロールを用いた生産が可能となっている。
一方、パネルメーカーは、保有する基板サイズの面積利用効率を追求し、39"や50"など新しいサイズや50”超の大型パネルの生産を強化している。
しかし、これら新しい画面サイズ向けの偏光版生産は、既存のロール幅で行うと取り効率が低下するケースがある。



大手偏光板メーカーでは、40"以上の大型サイズ増加を見越して、既存の2mロールを更に広幅化させた2.3mロールへの対応を進めている。2012年までは2m超の広幅ロールに対応する光学フィルムの生産能力が追いつかず実用化が遅れていたが、2013年下期に向けて量産体制に入りつつある。
2.3mラインでは新サイズの取り効率改善だけでなく、複数のサイズを1枚のロールから取る「共取り」など有効活用が可能となる。そのため、2.3mラインの量産技術の確立により、40"以上のサイズの競争環境に変化が訪れると見込まれる。