シャープの2013年4―6月期連結決算の営業損益が赤字予想から一転し、10億円以上の黒字を確保する見通しとなったことが分かった。5月に公表した当初予想は100億円程度の赤字を想定していたが、太陽電池や液晶パネルなどの販売が好調であるのと同時に円安が寄与した。売上高は6000億円程度(前年同期比3割以上増加)、当期損益の赤字額も数百億円(前年同期は1384億円の赤字)へと大幅に改善したようだ。



 当初、13年4―6月期は家電や液晶の販売が季節要因などで落ち込み、太陽電池も13年1―3月期にあった駆け込み需要の反動減を想定した。だが、国内の太陽電池販売は好調を継続。液晶も米アップルや韓国のサムスン電子、LGエレクトロニクス向けなどが立ち上がったほか、円安傾向でコスト競争力が改善し、販売量も増加した。
 ただ、携帯電話事業は、NTTドコモの「ツートップ戦略」のあおりを受けて当初計画を下回った。