2013年10月23日から25日まで、パシフィコ横浜で「FPD International 2013」が開催された。同展示会ではタッチパネル関連の出展が増加しており、今回は特にフィルムセンサに採用されるITOフィルムやフィルム基材、光学材料の出展が多く見られた。
ITOフィルム市場のトップメーカーである日東電工は、ITO膜厚の均一性を保つのが難しいとされる23μmの薄膜ITOフィルムの開発に成功、参考展示を行った。また、ITOフィルム市場で日東電工に次ぐシェアを持つ尾池工業は、タッチパネル用だけでなく、OLED、太陽電池、電子ペーパー向けと幅広い分野に向けた透明導電性フィルムの展示を行った。
ITOフィルム基材では、日本ゼオンとJSRがCOPフィルムの出展を行っていた。
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日本ゼオンは自社のCOPフィルムとPETフィルムの比較を行い、虹ムラの抑制やITO成膜時のアウトガス※の少なさをアピールしていた。JSRはITO代替フィルムの基材として、ハードコート付きのARTONフィルムを出展していた。
タッチパネルに対する性能向上や大型化対応の要求は日々高まっており、今回の展示会ではこれらの要求に対する開発品が多く展示されていた。
関連材料の特性が向上することによって、タッチパネル市場がさらに活性化することが期待される。
※ アウトガス:真空環境下において有機材料等から放出されるガス。ITOはスパッタリングによる成膜が主流のため、脱ガス性が高いほど
生産性の向上に寄与する。
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