スマートフォン向けのタッチパネルとLCDの貼り合わせに、フルラミネーションを採用するケースが増えている。
フルラミネーションには、タッチパネルとLCDの空間(エアギャップ層)に光学材料を充填して界面反射を抑えることで、外光下での視認性を向上させる役割がある。

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LCDパネルの最上面には偏光板の表面フィルムが面するが、これまで表面フィルムにはハードコート処理をベースに、必要に応じて反射防止処理が施されてきた。フルラミネーションを前提とする場合、偏光板の最表面フィルムには、ラミネート時の密着性の向上、タッチパネル打鍵時の強度保証や衝材としての機能が要求される。一方、界面反射を前提とした反射防止処理は必要なくなるなど、表面処理に求められる要求性能が大きく異なってくる。
フルラミネーションで充填される光学材料は、OCA(光学用透明粘着剤)やOCR(光学弾性樹脂)などである。
OCAやOCRは供給メーカーによって材料特性が異なるため、汎用性の高い表面フィルムを開発することは困難な状況にある。
フルラミネーションが汎用化していくためには、タッチパネル・LCD側からそれぞれ新しい材料の提案が進むことが期待される。
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