ここ数日、つまりグローバルなマーケットの感覚で言うと、クリスマス商戦前夜という段階で、モバイル主力メーカーから低価格化の動きが出てきました。

・アップルがSIMレス (日本)
  「格安SIM(シム)」を本格普及させる動きが、米アップルのiPhoneなど対応製品が手軽に購入できるようになることで加速していく可能性が出てきました。日本以外の国ではSIMフリーが当たり前、それがついに日本でも普及するのでしょうか?
これこそまさに日本のガラパゴス状態を突き破り、低価格モバイルライフが本格化するかどうかの分水嶺です。

・モトローラの格安スマホ「モトG」 (米)
  アメリカで$199で新製品を出しました。最新のハイエンドから少し妥協したスペックながらなかなかの出来栄えの商品です。モトローラ=グーグルですから、アンドロイド陣営の盟主も低価格の機種を発売する戦略に出ました。

・三星の新興国市場戦略
  こちらは先進国向けではないですが、後進国向けに格安スマートフォンを大量に売り出す動きがあります。これにはTN液晶のパネルを使うことを示唆するような報道があります。


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これらが液晶や関連業界に及ぼす影響ですが、当然ながら値下げ圧力は強まるでしょう。
二つポイントがあると思います。
まず第一に、台湾・中国、特に中国液晶メーカーですが、大型テレビを狙った工場ですが、それを中型・小型の高精細液晶の量産に合うように転換がうまく進むのかどうかがカギを握っていると思われます。
第二としては、IPSがタブレット・スマホの主力となっていますが、これはあくまでも先進国市場での考え。新興国まで含んだ全市場で低価格のTN液晶が受け入れられる割合がどの程度になるのかが液晶業界にとっては大きな影響があります。TNでも十分という市場が意外と広がりをみせる可能性があります。

これらの技術ミックスと物量がどのようになるのか、マーケッティングの勝負となると日本企業は苦しいと思われます。