米グーグル傘下の通信機器大手モトローラは13日、スマートフォン(多機能携帯電話、スマホ)「Moto(モト)X」の廉価版「モトG」発表した。価格は通信会社との契約なしで179ドルと、米アップルの「iPhone(アイフォーン)5C」の約3分の1に抑えた。
モトローラのスマホ事業は低迷しており、廉価版の投入で巻き返しを狙う。
ブラジルやインドなどの新興国に加え、西欧諸国では低価格志向の消費者をターゲットとする。
ブラジルや欧州の一部でこの日発売されたほか、向こう数週間で中南米と欧州の全域、カナダで販売を開始する。米国、インド、東南アジア、中東は第1・四半期の発売を予定している。
だがスマホ市場で最大規模を持つ中国では販売されない見通し。モトローラのデニス・ウッドサイド最高経営責任者(CEO)は、モトGはグーグルのネット検索や電子メールなどのウェブサービスを搭載しており、「現在の規制環境」では中国の販売は不可能と説明した。
グーグルは中国当局の検閲を回避するため、2010年に検索エンジンを中国本土から香港に移動している。
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中国で販売される他のアンドロイド(グーグルの携帯電話向け基本ソフト)搭載スマホは、検索や電子メールなどを他のウェブサービスに切り替えているという。
モトGは549ドルの「アイフォーン5C」や約600ドルする韓国サムスン電子の「ギャラクシーS4」と比べ、性能で一部劣るところはあるものの、4.5インチのタッチスクリーン画面やクアルコムの1.2ギガヘルツの「スナップドラゴン」プロセッサなど、ウッドサイドCEOは通常の低価格スマホには見られない性能を備えていると語った。
ストラテジー・アナリティクスによると、8月に発売された「モトX」の第3・四半期の出荷台数は50万台。アップルは同期間にアイフォーン3380万台を出荷したとしており、大きく水を開けられている。
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