液晶テレビやスマートフォンは中国をはじめとする海外生産が中心だ。このためテレビ用パネルでは液晶材料やバックライトユニット用のフィルムなどの設備投資は中国が中心となる。
 一方、液晶ディスプレーの主要材料である偏光板材料は今も多くが日本で生産されている。偏光板は特定方向の波長の光のみを通す。液晶ディスプレーの光の制御に不可欠な部材だ。高い光学特性が要求されるのはもちろん、近年はフィルムの厚みが数十マイクロメートル程度まで薄肉化が進んでおり、海外の新興メーカーにキャッチアップされにくい。
 偏光フィルムはクラレと日本合成化学工業が国内工場で全量生産する。クラレは13年夏に西条事業所(愛媛県西条市)で同フィルムの設備を増設した。偏光板保護フィルムや位相差フィルムも世界需要の大半を富士フイルムとコニカミノルタ、日本ゼオンが国内生産でまかなっている。
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