宏碁(エイサー)は26日、わずか3,490台湾元(約1万2,000円)の7インチタブレット型パソコン「アイコニア・ワン7」を発表した。昨年人気となった「アイコニアB1」と華碩電脳(ASUS)の「メモパッドHD7」よりも1,500元以上安く、台湾最安値を更新した。3月に先行投入する台湾市場では数量限定で発売する。今後中国でも発売して、ホワイトボックス(ナショナルブランド以外の総称、中国語は白牌)市場に挑む可能性もありそうだ。27日付経済日報などが報じた。
アイコニア・ワン7は、OS(基本ソフト)はアンドロイド4.2、デュアルコアプロセッサー搭載。本体前面と背面にWebカメラ(30万画素、190万画素)を搭載し、1080pの高画質映像に対応する。4画面同時再生ができ、バッテリーの再生可能時間はハイビジョン(HD)で約3時間半。スリムベゼル(狭額縁)かつ289グラムの軽さで、持ち運びもしやすい。
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エイサーは従来のサプライチェーンを大幅に見直し、聯発科技(メディアテック)のプロセッサーから威盛電子(VIAテクノロジーズ)の1.5ギガヘルツ(GHz)デュアルコア「WM8880」に変更し、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)や緯創資通(ウィストロン)など台湾メーカーから中国の広西三創科技に生産委託先を切り替えることで生産コストを徹底的に圧縮したようだ。エイサーがタブレットPCの生産を中国メーカーに委託したのは初めて。なお、昨年1月発売のアイコニアB1は4,990元、6月発売のASUSのメモパッドHD7は5,990元で、メディアテックのプロセッサー搭載だった。
エイサーは同時に保証期間1年間を強調し、中国の山寨機(さんさいき、コピー商品)にも迫る低価格を実現しつつ、大手ブランドの意地を見せた。
エイサーの林顕郎大中華区総経理はかつて、中国のタブレットPCサプライチェーンは不要な機能を積極的に取り除くことで価格を徹底的に抑えており、1台10人民元(約170円)という薄利でも作るメーカーがあると話した。山寨機はこうした中国メーカーの努力の積み重ねで市場で一定のポジションを占めるに至り、統計によると、昨年のタブレットPCの世界出荷台数2億5,000万~2億6,000万台のうち、中国・深?市の工場からの出荷は8,000万~9,000万台と3割を超えた。
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