タッチパネルの創成期に市場を牽引してきた抵抗膜式タッチパネル市場は、極薄タイプの硼珪酸ガラスを使用するガラス/ガラスタイプからスタートしました。
その後、フィルムセンサの品質向上を背景に、ガラス/ガラスタッチパネルは一時用途が限定的となりましたが、信頼性を求める車載用ではカーナビゲーションの普及に伴い大幅に数量がアップした他、タッチパネル全般の中で高信頼性が確保できる点も見直され、産業用途や一部のモバイル、PCのタッチパネルにも搭載されるようになりました。
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一方、静電容量方式はスマートフォンやタブレットなどの採用により急拡大する中で、コストダウンおよび薄型化の要求はますます強まっています。
ガラスの厚みをコントロールする方式としては、ガラスメルト法だけでなく、エッチングによる処理も採用されており、切断用途にも展開しています。このような中、ガラスの強度確保を目的に化学強化の必要性が挙げられますが、対象素材および加工方法に関しては日々進化を続けています。
強化ガラスの製造では、一般的にイオン交換方式が採用されていますが、このイオン交換の技術は、タッチパネルタイプの医療機器への採用が検討されている抗菌ガラスの製造工程などにも活用可能です。他方で極薄化がさらに進んだ場合、イオン交換処理による強度アップに限界があるため、有機・無機のハイブリッド材での補強、ガラス代替材の開発も進められています。また、形状もフラットなものだけでなく、自在な形状を求めるニーズも出ています。