パナソニックが、かつてブラウン管やプラズマテレビの主力工場だった茨木工場(大阪府茨木市)の敷地約12万平方メートルの大半を、大和ハウス工業に売却する検討に入った。売却額は100億円前後とみられ、今年度内の売却を目指す。
 茨木工場は、1958年にブラウン管テレビの量産を開始した。所在地の町名は「松下町」で、同社の「テレビ事業発祥の地」。英国の故ダイアナ皇太子妃が視察に訪れたこともある。
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 00年代に入り、プラズマテレビの生産を始めたが、兵庫県尼崎市の大型プラズマ工場の稼働に伴って、生産は尼崎に集約された。その後は、テレビの保守サービスなどをしながら、売却を検討してきた。

 大和ハウスとは、売却用地の規模などを交渉中だ。大和ハウスは、物流拠点として、ヤマトホールディングスに賃借する方向で調整している。パナソニックは、残る敷地の売却先も探している。

 パナソニックは昨年、デジタル家電の不振から、プラズマテレビの撤退を決めた。同時に、資産売却によって有利子負債圧縮などを続けている。14年3月期決算は、純利益が3年ぶりの黒字だった。