東京大学 須賀唯知教授らはウエアラブル端末の湾曲した画面に使う有機ELパネルの量産技術を開発した。パネル材料の高分子フィルムをガラス台の上に作りあとから簡単にはがして使える。
従来の製法の三分の一以下の時間に短縮できる。今後は企業と共同で実際の製造過程で実証実験に取り組む。
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東京大学大学院精密工学専攻の須賀唯知教授とランテクニカルサービス(東京都新宿区、松本好家社長、03・5322・2061)は、薄くて柔らかいフィルムとガラスを簡単に接合し、剥離する技術を開発した。フィルム上に電子回路を作る際にガラスで支持して搬送できる。ウエアラブル端末などのフレキシブル基板の製造プロセスに提案し、2―3年での実用化を目指す。
 フレキシブル基板の製造方法をガラス基板上への樹脂の塗布から、ガラスと樹脂のフィルムの貼り合わせに変更できる。従来は大面積を均一に塗布することが難しく、歩留まりが低かったという。膜厚や表面粗度が均一なフィルムは量産されており、貼り合わせで品質とコストを抑えられる。
 接合フィルムは薄膜トランジスタ(TFT)などのプロセスで、従来と同じガラスの搬送系を使える。電子回路を形成した後は、簡単に剥がせる。数百度Cの高温にも耐える。