ソニーやパナソニック、ジャパンディスプレイ、産業革新機構が共同出資で設立したJOLED(ジェイオーレッド)は2017年にも有機ELパネルを国内で量産する。16年までに700億~800億円かけて開発し、ノートパソコン向けに出荷する。ソニーなどがテレビ用大型パネルで断念した量産が、サイズ10~20型の中型パネルに方向転換して動き出す。
 6月にも量産技術を確立する試作ラインの場所を決め、16年秋に稼働する。生産開始は17年後半から18年の計画。工場建設は1千億円規模が必要とされ、資金調達のため株式上場やジャパンディスプレイとの経営統合などを検討する。
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 フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ4Kの有機ELパネルを20型と12型の2サイズで開発する。将来的にはテレビ向けも視野に入れる。資金は新会社を設立した際の合意に基づき、産業革新機構やジャパンディスプレイが出す予定だ。

 韓国LGグループは55型のテレビ向け大型パネル、サムスングループはスマートフォン用の小型パネルを販売している。ノートパソコン用の中型パネルは有力な競争相手がいない。

 ソニーやパナソニックは生産コストの高さが響いて有機ELパネルの開発を断念した。JOLEDはソニーの半導体技術や、有機材料を効率よくガラスに塗るパナソニックの技術などを組み合わせ、コストを抑える。