急速な技術開発でリードしていた台湾と韓国、そして日本のタッチパネルメーカーはどのメーカーも技術的優位差別化の要素が減少した。中国のタッチ-パネルメーカーであるO-film, Junda, Truly, Each Opto, Chung Hua EELY, Lead Mobile Display, Laibao, Biel, Mutto, Go World, Success, DPT Touch, Top Touch等が中国スマートフォンブランドに数多くのタッチパネルを供給している。
この局面で、 TPK, Wintek, J touch, CPT, GISの台湾のタッチパネルメーカーとディスプレイ一体型タッチを供給するJDI, SDC, LGDのような日本、韓国のディスプレイメーカーが市場獲得・拡大のために方向転換に迫られている。中国ブランドは持続的に成長しており、中国ブランドに対するタッチパネル供給が今後のタッチパネル事業の拡張に欠かせない。今後、しのぎを削る状況が続く。
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中国のタッチパネルメーカーは急速に成長している。一方では基本的問題となるタッチパネル産業全体の供給オーバーでの激しい価格競争に悩まされ、 産業のリストラも多発している。即ち、大手企業が中小企業を買収し、資金力のあるメーカーが赤字に悩む零細メーカーを買収してタッチパネル事業に参入して いる。タッチパネル事業だけでは将来性が不安定と見て、関連産業と部品で事業を多変化し、
LCDとバンドルで売られる傾向が現れ、LCDモジュールメーカーと連結するなど、関連事業を備えて置くことが重要な戦略になっている。

例 えば、中国のタッチパネルメーカーO-filmはタッチパネル事業以外にLCDモジュール事業とカメラモジュール事業に参入し、タッチパネルの重要副材料 であるITOフィルムとカバーガラスの内製化まで進めた。Token ScienceはDPT Touchを買収した。カバーガラスメーカーである XingxingはTop Touchを買収した。
Sunyes ElectricはPingbo Electric, Lianhe Chemicalは Holitech, Suzhou Dongshan PrecisionはMuttoの蘇州工場を買収し、タッチパネル事業に参入した。SuccessはYassy Technologyを買収し、フィルムタッチ事業を強化した。これらメーカーは2013年に中国で起きたタッチパネル業界再編の動きであった。

中国のスマートフォン市場は、広スペクトラムと消費者の様々な好みを反映し、世界スマートフォン市場の流れと言える断面を端的に現わしている。急速に発展する中国経済のように、中国のスマートフォン市場も発展と変化が速い。
最近、このような変化の速さに追いつけない多くのグローバルスマートフォンブランドが中国市場から追い出された。今後の世界スマートフォン市場の流れにタッチパネルがどのように追いつけるのかを検証することが。産業の未来を見る目安となる。
タッチパネルの差別化価値は薄れたが、タッチパネルは依然としてスマートフォン原価の相当額を占める部品であり、ディスプレイ全体の品質に影響を与える重要部品だ。
数多くの中国スマートフォンブランドが、どのようなスペックと構造のタッチパネルを誰から購買しているのか?これらブランドの変化方向はどこで、何故その方向に向かっているのかを把握することは引き続き重要であり注視を要する。