シャープは売上高の3分の1を占める液晶事業を分社する検討に入った。外部からの出資や51%超の出資受け入れによる売却も含む。高橋興三社長は5月に社外分社化を完全否定したが、7月31日の決算会見で「市況が変わった。液晶が核の現体制で(2015―17年度)中期計画の達成はしんどい」とした。営業利益1200億円をはじめとする17年度の目標値については「死守する」とし、他事業で補完する。


 高橋社長は2カ月前に「液晶がないと中計が達成できない。(社外分社化は中計を)諦めることに等しい」と強調。今回は「中国市場が悪化した。さまざまな可能性を探る」と述べた。
 15年4―6月期連結決算は営業損益が287億円の赤字(前年同期は46億円の黒字)で「想定通り」(高橋社長)。ただ、同期は電子部品と複写機事業以外は、売上高と営業利益が前年同期を下回っており、依然として状況は厳しい。