DICは光の透過率を高めることで消費電力を抑えた「n型FFS」方式の液晶を開発し、海外に出荷を始めた。
スマートフォンやタブレットパソコンに使われる中小型ディスプレー向けで、主流の「p型IPS」液晶よりバッテリー駆動時間を長くできる。当面は埼玉工場(埼玉県伊奈町)で生産するが、需要次第で中国生産子会社の青島迪愛生精細化学(山東省)での生産も視野に入れる。



 n型FFS液晶は液晶テレビやスマホ、デジタルカメラなどの液晶パネルに使われるTFT液晶の一つで、p型IPS液晶より光の透過率が約20%高い。タッチパネルでは画像が安定しやすいp型IPS液晶が普及しているが、消費電力が少ないn型FFS液晶の登場で置き換え需要が拡大。DICでも製品化を急いでいた。