米Appleがエンタープライズ(企業向け)ITベンダーとして急速に巨大化していることが分かった。Tim Cook CEO(最高経営責任者)によれば、同社のエンタープライズ(企業向け)の売上高は2015年6月までの1年間で250億ドル(約3兆円)に達するという。
この数字はCook氏が2015年9月29日(米国時間)に、企業向けクラウドストレージサービスを手がける米Boxの年次イベント「BoxWorks 2015」に登壇して明らかにした。


Cook氏は「我々は、エンタープライズ市場における垂直統合的な経験を持っていない」と述べ、コンシューマー向けのビジネスから始めたAppleが単独では、企業がITに求めるすべてのニーズを満たすことはできないとの認識を示した。  そこで重要になるのが「コンシューマー市場と同じように、エンタープライズ市場でもアプリケーションなどの『エコシステム』を作る」(Cook氏)こと。
Cook氏がBoxのイベントに登壇したのもエコシステム作りの一環だ。Cook氏は「企業はエコシステムの無いプラットフォームを選ばない」と述べ、Appleが既に始めている米IBMや米Cisco SystemsといったエンタープライズITベンダーと協力関係を、今後も拡大する方針であることを強調した。
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