中国のトップ11スマートフォンメーカーはHuawei, Xiaomi, Lenovo, TCL, vivo, ZTE, Oppo, Coolpad, Gionee, Meizu, Tianyuである。これらトップ11メーカーの2015年スマートフォンの出荷量は合計約5億3千万台の見通し。その中のLCDインセルとAMOLEDオンセルなどディスプレイインセル・オンセル型タッチパネルを採用した数は約1億920万枚(20.6%)になると見られる。2014年、同タッチパネルを採用した数は3,090万枚(7.4%)だったことを考えると、1年の間、採用した量は約3倍成長したことである。

中国のスマートフォンメーカー総出荷量が増加している中、150ドル以下の安価スマートフォンの割合が急激に増えると予想している。それにGFF、GFM、GF1、G1F等タッチパネルを含めたフィルムセンサータイプのタッチパネルの総出荷量は2015年3億7,560万枚と、2014年の3億890万枚に比べて21.6%成長すると見られる。割合は70.9%と前年の73.7%から少し落ちると見られる。



フィルムタイプとディスプレイインセル・オンセル型タッチパネルの成長が見込まれる中、ガラスセンサータイプのタッチパネルは2014年の 7,940万枚に比べ、43.1%逆成長した4,520万枚を出荷すると見込まれ、割合は2014年の18.9%から8.5%に10%ポイント以上減少す ると見られる。

2015年ディスプレイインセル・オンセル型タッチパネルが急激に成長した理由は、

  • 　インセルとオンセルタッチパネルのサプライヤーの増加で安定した供給可能、
  • 　規模の経済でインセルとオンセルタッチパネルの価格競争力確保、
  • 　中国のスマートフォンメーカーのより薄い部品への関心、
  • 　サプライチェーン・マネジメントの簡略化。

2014 年は、ジャパンディスプレイのLCDインセルタッチパネルだけが中国市場に安定した供給ができたが、2015年に入り、サムスンディスプレイが AMOLEDオンセルタッチパネルの供給価格を下げ、供給量を増やしており、LGディスプレイ、BOE、Tianma等のメーカーがLCDインセルタッチパネルを新しく供給し始めた。また、Innolux、CPT、HannStarのLCDオンセルタッチパネルの品質が向上し、今後の120ドル以下のスマートフォン市場でのシェアが高まると見られる。

ディ スプレイインセル・オンセル型タッチパネルであるLCDインセルとAMOLEDオンセルタッチパネルが主に250ドル以上のスマートフォン用タッチパネル 市場で目に見える成果を成し遂げている中、市場の重畳が最も激しいOGS(G2)タッチパネルはどんどん市場を失っている。
OGS(G2)タッチ パネルは薄いモジュールと優れた光透過率といったメリットで2013年まで中国市場でハイエンドスマートフォン用タッチパネルという認識が強かった。しか し、続けて問題視された1)弱い側面強度、2)白色等様々なベゼルカラ不可能、3)比較的高い供給価格、4)限られたサプライヤー等の問題が解決されな く、2015年に入っては、中国のスマートフォンメーカーが250ドル以上のスマートフォンに2.5Dカバーガラスの採用に取り掛かり、立??! ?はどんどん弱まっている。

これからディスプレイインセル・オンセル型タッチパネルであるLCDインセル、AMOLEDオンセル、LCD オンセル等タッチパネルのサプライヤーが多くなり、収率が高まることによって、供給が安定し、価格はより安くなると見られる。そのため、当分は中国のス マートフォン市場でディスプレイインセル・オンセル型タッチパネルのシェアが高まると見られる。
特に、2016年から200ドル位のスマートフォ ンでもディスプレイインセル・オンセル型タッチパネルが幅広く採用されるため、GFFとGFMタッチパネルを代表するフィルムセンサータイプのタッチパネ ル市場を本格的に蚕食すると見られる。