パナソニックの2015年4~9月期の連結営業利益(米国会計基準)は、前年同期比1割増の2000億円前後になったもようだ。4~9月期としては4年連続の増益となる。成長分野と位置づける自動車関連や国内の家電販売が好調で、円安も全般に収益を押し上げた。テレビ事業も構造改革により採算が改善し、赤字幅が縮小した。

 同社は15年4~9月期の業績予想を開示していない。売上高は2%増の3兆8000億円前後とみられる。

 けん引役となったのは自動車・産業機器部門。車載用リチウムイオン電池やカーナビゲーションシステムなどの販売を国内外の自動車メーカー向けに伸ばした。大型蓄電システムやデバイス分野で販売を増やしたことも収益を下支えした。




 家電部門の収益も改善した。国内で「Jコンセプト」シリーズなど高価格品の販売が好調だった。テレビ事業は高精細型など高付加価値品にシフトして販売を伸ばした。一方、住宅関連部門は振るわず、太陽光発電システムなどの事業が減収だった。

 16年3月期通期は売上高で前期比4%増の8兆円、営業利益で13%増の4300億円を見込んでおり、この従来予想を据え置く公算が大きい。