nkx20151027bjajタブレット端末分野で、電子ペンが競争軸の一つに浮上してきた。米アップル、米マイクロソフト(MS)はそれぞれ、高い電子ペン入力機能を実現した新製品を日本市場に11月投入する。アニメ制作などのクリエイターや、設計技術者などの需要を取り込む狙いだ。
タブレットの国内市場の伸びは鈍化しつつあるが、電子ペンは再成長の起爆剤となるのか。 MSは、「ウィンドウズ10」を搭載した自社ブランドのタブレット端末「サーフェスプロ4」を11月12日に国内発売する。「セールスポイントはペン機能」(樋口泰行日本MS会長)。



筆圧感知機能を1024段階(従来製品は256段階)に引き上げたほか、専用「サーフェスペン」では太さの異なる4種類のペン先を用意。画面サイズは 12・3型。消費税抜きの参考価格は一般向けが12万4800円から、法人向けが11万1800円から。  

アップルは11月発売の新型タブレット「iPadプロ」で、「アップルペンシル」を用意する。同社が専用の電子ペンを提供するのは初めて。画面サイズは 従来モデルの9・7インチから12・9インチに大型化する。米国での発売価格は799ドル(約9万7000円)から。

東芝も14年12月に電子ペン機能を 高めた「ダイナブックタブS90」を発売した。電子ペンにはワコムが開発した「アクティブ静電結合方式」を業界で初めて採用し、太さ約0・2ミリメートル の線を描けるようにした。  

日本MSが22日に開いたサーフェスプロ4の発表会。壁画アーティストのフランキー・スィーヒさんがゲスト出演し、「紙と同じような感覚でタブレットに 絵を描ける」と評価した。タブレットメーカー各社は、太い線や細い線を自在に書き分けられる高い表現力をアピールする。