大日本印刷は多彩な色表示が可能なイーインク方式電子ペーパー(用語参照)の事業を拡大する。台湾のイーインクホールディングス(HD)と提携して製品を開発しており、第1弾の大型案件として1日からJR東日本に販売促進用広告(POP)として採用された。
これを弾みにPOP用途のニーズを開拓するほか、新たに床や壁など建装材への活用も提案する。2020年度までに同方式電子ペーパーの売上高で約20億円を目指す。
これを弾みにPOP用途のニーズを開拓するほか、新たに床や壁など建装材への活用も提案する。2020年度までに同方式電子ペーパーの売上高で約20億円を目指す。
イーインク方式は多彩な色表示が可能で、意匠性が高い。また電池でも稼働し、導入費用を抑えられるのも特徴だ。大日本印刷は台湾のイーインクHDの技術を活用し、3月から同方式電子ペーパーの応用製品の開発・製造に着手。POPを製品化し、営業活動を行ってきた。
JR東日本からは新青森駅(青森市)と八戸駅(青森県八戸市)で展開する観光キャンペーン用ポスターとして採用が決まった。サイズは縦70センチ×横35センチメートルで、厚さは0・48ミリメートル。1日から期間限定で天井からつり下げられる。
今後は大日本印刷が強みとする建装材をベースとした製品展開を始める計画。例えば駅の壁用建装材として同方式電子ペーパーを活用し、壁に動きのある案内矢印を表示するといった使い方を提案する。
近年、商業施設や駅の広告や案内表示に、デジタルサイネージ(電子看板)を採用する事例が増えている。同方式電子ペーパーはデジタルサイネージに比べて表現力は劣るが、導入費を抑えられるケースが多いという。そこで大日本印刷は「紙とデジタルサイネージの中間層の需要を狙う」(情報ソリューション事業部)としている。
【用語】イーインク方式電子ペーパー=直径40マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のカプセルが敷き詰められており、カプセル内には特殊な溶液と2色の顔料が入っている。帯電させることで、顔料が入れ替わり、グラデーション表示を行える。赤、青、緑、黒の4色の顔料と白色をそろえており、専用コントローラーで表示方式や色の変化、表示時間の間隔を操作できる。
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これからの活用方法等がいろいろ出て来そうです。
アイデア、活用方法が出て着次第、投稿したいと、思います。
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