台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収されたシャープが、コスト削減や販売の強化などで業績の改善に取り組んでいる。本業のもうけを示す営業損益は、2016年3月期に1619億円の赤字だったものを、17年3月期は400億円前後の黒字にする計画だ。実現すれば3期ぶりの営業黒字となる。
最終的なもうけを示す純損益は、17年3月期は前期から赤字額が小さくなり、400億円前後の赤字になる計画だ。18年3月期には純損益の黒字転換をめざすという。
シャープはいまのところ、17年3月期の業績予想は公表していない。改善の計画に沿った業績予想は、11月1日の16年4~9月期決算の発表に合わせて公表する。
売上高は16年3月期は2兆4615億円だったが、17年3月期は2兆円前後まで減る計画だ。2兆円を下回れば02年3月期以来、15期ぶりとなる。米州で液晶テレビの販売から撤退するなど、もうけが出にくい取引を見直した。液晶テレビ「アクオス」のヒットなどで、売上高はピークの08年3月期には3兆4千億円を超えていた。
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