Microsoftのかけ声は、もはや「Developers! Developers! Developers! 」(開発者!開発者!開発者!)ではなくなった。同社が今呼びかけている相手は、「クリエイター」である。言い換えると、あらゆるユーザーだ。  米国時間10月26日にニューヨークで開催した2時間のイベントで、Microsoftは「Windows 10」の新バージョンである「Creator Update」、アップデートされた「Surface Book」、そして「Surface Studio」と呼ばれる巨大なオールインワンPCを披露した。

しかし、それらの発表に通底する重要なテーマは、ホログラムと仮想世界、3Dの絵文字という未来的な要素を組み合わせた複合現実(MR)への大きな賭けに出たということだ。Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSatya Nadella氏はそれを新たなメディアの誕生と呼んだ。そして、それを具現化するためにユーザーの協力を求めている。  「芸術家、音楽家、設計者、学生、ゲーマー、さまざまなものを作る人、製作者、つまり創作活動をするあらゆる人、すべての人に、このMRメディアを具現化する取り組みに力を貸してほしい」(Nadella氏)



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Microsoftが26日に発表した高価な大型製品がSurface Studioである。これはAppleの「iMac」と直接競合する。

 Surface StudioのApple iMacとの差別化要素となっているのは、ほぼ水平に倒してキャンバスとして利用できるタッチディスプレイ、厚さ1.3mの超薄型スクリーン、そして、Surface Studioのスクリーン上に置くとインタラクティブなコントロール用つまみに変身するしゃれた「Surface Dial」ツールである。

 Surface Studioは熱心なクリエイター向けの夢のマシンとしてカスタム設計されており、Microsoftがメインストリームにしたいと考えている3Dコンテンツ制作に対応し得る処理能力を備える。しかし、「高価」というフレーズがここで重要になってくる。Surface Studioの価格は2999ドルからで、最も安いiMacの約3倍もする。

 Nadella氏は、Microsoftが「この複合現実という新しいメディアをあらゆるユーザーのために一般化する」と声高に主張したが、3000ドル~4200ドルのハードウェアがどれだけ手の届きやすいものなのかは議論の余地がある。