ジャパンディスプレイ(JDI)が液晶ディスプレーの技術進化を成長の軸に据える方針を打ち出した。低消費電力や薄型、低コストといった強みに加え、2019年にはフレキシブル性能を実現。需要が高まる有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)から流れを引き戻す構えだ。
「成長の余地は確実にある」と断言する有賀修二社長兼最高執行責任者(COO)に、液晶ディスプレーの勝算や今後の展望を聞いた。
「成長の余地は確実にある」と断言する有賀修二社長兼最高執行責任者(COO)に、液晶ディスプレーの勝算や今後の展望を聞いた。
―液晶重視を決めた1番の理由は。
「樹脂フィルムを使ったシート型ベンダブル(曲げられる)液晶を形にできたことにある。『これからのディスプレーは有機ELだ』との風潮を受け、年明けごろから液晶の強みと弱みを検証し、曲げられない点が唯一の弱点だと認識した。特に課題だったのがバックライトの対応だったことから、サプライヤーと開発を進め、技術の確立にめどを付けた。夏ごろにはシート型液晶を形にした」
―具体的なロードマップは。
「17年に4辺を狭額縁化し異形状にも対応する液晶パネルを投入するほか、18年には低消費電力でベンダブルタイプのシート型液晶を投入する。19年にはフレキシブルにも対応したい。ただ顧客からの要請に備え、有機ELパネルも開発し、液晶と両にらみで進める」
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