今年ソニーは、有機EL採用のテレビ「BRAVIA A1Eシリーズ」を発表し、発表会でも最大のトピックだった。ソニー・平井一夫社長兼CEOのラウンドテーブル(複数社合同取材)で、平井社長に2017年の舵取りと、そこでアピールする家電製品群の方向性について聞いた。
一番のポイントは、複数の企業からOLEDのテレビが出るということは、「OLEDである」ことだけではウリになる市場ではなくなってきていて、機能やデザイン、画質、ユニークさが問われる状態になります。今回は「BRAVIA」の名を使うに十分なものになった、と自負しています。
 実は画質的には、液晶最上位機種で「Backlight Master Drive」搭載のBRAVIA Z9にかなわないところがあります。液晶の輝度の高さを利用した「パンチのある映像」という面を評価すると、OLEDよりZ9Dの方が優れているところもあります。Z9Dの方が明るいので「パンチがある」。階調性もより豊かです。
 一方で、自発光デバイスへの願望も大きい。MAGNORIA(米小売店・Bestbuyが展開中の高級AV店)では、店員側が過去にプラズマを買い、その次はOLEDだ、という人も多いのです。  国によってアプローチやメッセージングは違いますが、ことアメリカでは、「どのディスプレイデバイスを使ったとしてもソニーがもっとも高画質」というメッセージにしています。
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