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パナソニックのグループ会社で、液晶パネルの開発・製造を手がけるパナソニック液晶ディスプレイは、新型IPS液晶パネルの開発を発表した。これを受け昨日(1月18日)、都内でプレス向けの説明会が催された。同パネルは、放送や映像制作、医療、車載用途を想定したもので、HDR(ハイ・ダイナミックレンジ)表示にも対応。1月からサンプル出荷を開始し、2017年内にBtoBでの本格出荷を見込んでいる。 このパネル最大の特徴は、通常のRGBの表示セルとバックライトとの間に、液晶の動作原理を活用した新開発の「調光セル」を配置したことだという。
表示セルと調光セルの液晶材料には、光の透過特性(電圧をかけたときの液晶の向き)が異なるものを用いており、バックライトから表示セルに届く光の量を1画素ごとにきめ細かくコントロールする。  これにより液晶パネルの弱点だった光漏れ、黒浮きを大幅に抑制。従来の業務用パネルのコントラスト比1,800:1の実に600倍となる、100万:1以上の高コントラストを実現した。


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この新型IPS液晶パネルは、以前から液晶パネルの製造に使っている装置に、調光セルを重ねる工程を加えるだけで作れるそうだ。そのため、倉本さんは『4,000億円から1兆円規模の設備投資が必要だという有機ELと比べて、コスト面でも有利』とアピール。現在は第8.5世代となる2,500×2,200mmのガラス基板を製造できるため、新型IPS液晶パネルは10インチから最大100インチまでの展開が可能だという。
説明会では、4K解像度の新型IPS液晶パネルを採用した31インチと、55インチの試作機が披露された。照明を消した全暗の部屋で、新型と従来型パネルを用いた31インチのディスプレイを並べ、花火などの映像を観たところ、従来型は夜空が黒浮きしていて、黒なのに眩しい。一方、新型による夜空は、視聴室の背景と完全に溶け込むほどの"漆黒"。かつ、黒が締まっていることで花火の色乗りも良く感じる。液晶の常識を覆す、極めてコントラストの高い映像を映し出していた。
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