何もないように見えた暗闇の中に突然、花火が上がる――。パナソニック液晶ディスプレイが開発した「コントラスト100万対1」の液晶ディスプレーに映し出された映像は、映像だと分かっていても、まるで目の前で本物の小さな花火を打ち上げているように見える。
高コントラスト化で有機ELディスプレーが有利なのは、発光素子を各画素に用いる自発光型であるため。自発光型の場合、黒表示時は発光がなく、黒色が白っぽく見えてしまう「黒浮き」が暗室では原理的に生じない。一方、バックライトが常に発光している液晶ディスプレーは黒浮きが発生しやすい。
液晶セル(光シャッター)を1つから2つに増やすことで、光漏れを大幅に低減する。表示用の液晶セルに新規の調光用の液晶セルを重ねる。なお、2つの液晶セルの光学特性をそれぞれ最適化することで、耐光性を従来品と比較して2.5倍向上させた。加えて、液晶セルの光シャッターを開いたときの光透過率は従来品と比べて2.6倍に向上している。
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