大日本印刷、凸版印刷の印刷大手2社が12日発表した2017年3月期連結決算は、そろって前の期比で最終減益となった。印刷関連事業や液晶向けカラーフィルターの販売不振が響いた。
海外売上高比率の高い大日本印刷は円高の影響が70億円の減益要因となり、最終利益は25%減益となった。

 凸版印刷の純利益は8%減の325億円だった。売上高は1兆4315億円と3%の減少。印刷関連事業では雑誌など紙媒体の減少が続いたほか、事務処理の受託事業も前年を下回った。テレビなど大型液晶向けのカラーフィルターも伸び悩んだ。

 大日本印刷の純利益は25%減の252億円だった。液晶向けだけでなく、北米での写真プリント機用の部材の販売が落ち込んだ。為替変動のほか、退職給付金費用の増加も負担だった。

 18年3月期は2社とも増収増益の見通し。金融機関向けのICカードや事務受託事業が伸びる。