パナソニックは液晶パネル事業の営業赤字が縮小に転じた。伊藤好生副社長が大阪市内で会見し「2016年度下期から改善している」と明かした。テレビ事業やパネル市況の悪化に伴い、ここ数年間は通期で営業赤字に陥っていた。
今後注力する車載・産業機器向けは少量多品種対応が必要なため、姫路工場(兵庫県姫路市)の生産設備を維持しつつ、19年度中の黒字化を目指す。



16年度は採算が厳しいテレビ向けの生産を停止し、業務用パネルに特化した。その影響で売上高は前年度比で減少したようだ。ただ、16年投入した業務用パネルの受注が取れ始めるなど、利益は回復しつつある。

同じく営業赤字の半導体事業は情報機器向けの商品を絞り、車載用半導体や画像センサーなどの新たな収益源に投資する。

19年度黒字化の見通しについて伊藤副社長は「シナリオ通りに進んでいる」と自信を見せた。