jp パナソニックは兵庫県姫路市のパナソニック液晶ディスプレイの工場で2019年にも車載用のリチウムイオン電池を生産する方針を固めた。
投資額は数百億円規模とみられる。米テスラ向けの米国ネバダ州の工場や中国の大連工場の立ち上げも進めており、市場の拡大に対応して国内外で生産を増やす。

 生産するのは角形のリチウムイオン電池。国内自動車メーカー向けに出荷し、プラグインハイブリッド車(PHV)などに搭載する。同社の車載電池の生産拠点は、国内で6カ所目になる。



 姫路工場は薄型テレビ向けの液晶パネルの量産を10年に始めたが、業績が低迷。テレビ向けの生産から16年に撤退した。現在は医療や車載向けのパネルを作っているものの、空きスペースが多く有効活用が課題だった。
パネル生産は継続する。車載電池の設備を新たに導入して生産を始める。

 パナソニックは乗用車向けのリチウムイオン電池の生産量で世界首位。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など幅広い車種向けの電池を作る。EV生産のテスラと共同運営するネバダ州の「ギガファクトリー」で電池生産を6月に本格的に始めるなど、生産拡大を急いでいる。

 調査会社の富士経済によると、HVとPHV向け電池の世界市場は20年に16年の約3倍にあたる1兆円強になる見込み。