AUO-4K-Curved-1台湾の液晶パネル大手、友達光電(AUO)が26日に発表した2017年7~9月期連結決算は、純利益が88億台湾ドル(約330億円)だった。
前年同期に比べ8割増だが、直近の四半期(4~6月期)比では10%の減益だ。昨年後半からは米中で大型テレビ需要が拡大。液晶パネル産業は活況が続いてきたが、変調の兆しが色濃くなってきた。
 AUOの7~9月期の売上高は前年同期比2%増の873億台湾ドル、営業利益は69%増の97億台湾ドルで、業績は絶好調に見える。ただし直近四半期に比べると変調は鮮明だ。売上高は4%増だが、営業利益は17%減少。パネルの単価が下落し採算性が低下した。



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 7~9月期の1平方メートル当たりのパネル単価は395米ドル(約4万5000円)。17年1~3月期の421米ドルをピークに、2四半期連続で下落している。欧米や中国の大型テレビが在庫調整期に入り、需給バランスが緩んできた。

 中国のパネル最大手、京東方科技集団(BOE)などが今年に入り増産を急いでおり、供給過剰による一段の値崩れを懸念する声が増えている。AUOの彭双浪董事長は「(中国勢は)良品率を高めるのに時間がかかっている。18年はパネルの需要と供給がともに前年比5~7%伸び、均衡するだろう」とし、値崩れが急激に進むことはないとの見方を示した。