NEC子会社のNECディスプレイソリューションズ(東京・港)は9日、屋外展示用の発光ダイオード(LED)ディスプレーを手掛ける独エス・クアッドラット(バイエルン州)を買収すると発表した。買収額は数億円とみられる。

手薄だったLEDのシステム構築や保守管理サービスを強化するのが狙い。  
エス・クアッドラット社は屋内外のLEDディスプレーの設置や商品開発に関するコンサルティングやシステム設計、設置・保守サービスを展開している。欧州のコンサートホールやサッカースタジアムなどで多数の導入実績があるという。



 NECディスプレイは同社の発行済み全株式を取得し、4月に買収を完了する予定。

 LEDディスプレーは耐久性に優れており、壁面の大きさや用途に応じて様々な使い方ができる。各国で需要が高まりつつあるが、NECディスプレイはこれまで保守などを外部企業に頼っていた。エス・クアッドラットの買収で、一貫してサービスを提供できるようになる。

 NECディスプレイは産業用ディスプレーやプロジェクターを製造している。2017年3月期の連結売上高は1053億円で、売上高の9割以上を海外が占める。欧州はそのうち4割近くを稼ぎ、北米と並ぶ市場となっている。