大日本印刷は台湾イーインクの電子ペーパー「PRISM(プリズム)」を使い、表示する色や柄などを自在に変えられる壁装材と、発光ダイオード(LED)照明用カバーを開発した。4月に両製品を発売し、建築設計事務所や店舗設計会社、イベント会社などに向けて提案する。関連事業を含めて、2020年度に年間5億円の売り上げを目指す。

プリズムは電圧を加えると、表面と裏面のインクの色を変えられるディスプレー。電子書籍の画面にも使われているという。

壁装材は色、模様、文字、画像などの表示や、グラデーション表現などのデザインを自在に変更できる。



通常は木目や石目柄を表示しておき、イベントなどの際にはポップな色や柄を点滅させるなどの空間演出ができる。

また照明用カバー(光シェード)は、吊り下げ式照明器具のカバー部分を電子ペーパーの短冊で編み上げて、北欧風のデザインにした。

電子ペーパーの色のグラデーション変化と、短冊の隙間からもれるLEDの光によって、店舗などの空間演出に有用という。

開発した製品は、人の所在を検知するセンサーや人工知能(AI)と連動すれば、来店客の動線を誘導する空間システムなどの開発につながる。