
―車載事業の状況は。
「(車産業が強い)日本、欧州の市場シェアは首位で、全体でもトップを確保している。曲面形状など顧客のニーズに応えると同時に、新しい技術を素早く市場に投入している点が強みだ。
一方、特に欧州ではデザイン主導で開発が進み、自動車業界は大きく変わっている。例えば従来は1週間以内でよかった顧客への回答も、今は1―2日で対応しなければならない。顧客よりも先に提案するくらいのスピード感が求められる」
―対策は。
「日本企業は物事の決定が遅い。加えて開発や品質管理、設計など、全ての機能が日本に集約されていると感じる。迅速な判断には、各地域への権限移譲がある程度は必要ではないか。一つの事例として、不良ゼロは世界中で共通の要求だが、各国・地域でアプローチの仕方は違う。社内で素早い対応の必要性を理解してもらうことも大切だ」
―今後は中国市場の攻略も欠かせません。
「絶対に無視できないが、スピードの点で他の市場と状況が違う。日本や欧米は2―3年かけて車の開発を進めるが、中国ではスマホを作る感覚で1年から1年半で実現する。そこでスマホ事業から人材をシフトするほか、現地の設計開発部隊も増員してスピード対応を強化する。中国では新しいモノや(付加価値の高い)特別なモノが求められる。JDIは多くの技術を持っており、イメージはいい。この強みを生かして市場を攻略する」
―車載分野での有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)ディスプレー採用は進みそうですか。
「柔軟なデザイン性という点では、有機ELの方が優れている。ただ、まだ高価で劣化の問題もある。車への採用は信頼性が重要。一部の車メーカーは興味を持っているが、どこまで広がるかは市場が決めることだ」
―役員で唯一の外国人です。
「日本企業は物事の決定が遅い。加えて開発や品質管理、設計など、全ての機能が日本に集約されていると感じる。迅速な判断には、各地域への権限移譲がある程度は必要ではないか。一つの事例として、不良ゼロは世界中で共通の要求だが、各国・地域でアプローチの仕方は違う。社内で素早い対応の必要性を理解してもらうことも大切だ」
―今後は中国市場の攻略も欠かせません。
「絶対に無視できないが、スピードの点で他の市場と状況が違う。日本や欧米は2―3年かけて車の開発を進めるが、中国ではスマホを作る感覚で1年から1年半で実現する。そこでスマホ事業から人材をシフトするほか、現地の設計開発部隊も増員してスピード対応を強化する。中国では新しいモノや(付加価値の高い)特別なモノが求められる。JDIは多くの技術を持っており、イメージはいい。この強みを生かして市場を攻略する」
―車載分野での有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)ディスプレー採用は進みそうですか。
「柔軟なデザイン性という点では、有機ELの方が優れている。ただ、まだ高価で劣化の問題もある。車への採用は信頼性が重要。一部の車メーカーは興味を持っているが、どこまで広がるかは市場が決めることだ」
―役員で唯一の外国人です。
「社内の国際化を図りたい。中国、欧米と日本で短期の社員交流を行うなど、異文化交流を進めたい。各国の顧客情報や地域の特性などをそれぞれが持ち寄り理解することで、インターナショナルの要求が分かるようになり、ベストソリューションも見つけられる。JDIは技術や人材、工場など優れたリソースを持つ。これらを活用して業績改善につなげたい。会社にとっても私にとっても大きな挑戦だ」
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