iPhoneの組み立てサプライヤーとして知られるWistronが、次世代iPhoneについては担当から外れる見通しであることが明らかとなりました。 サプライヤー事情に詳しい経済日報によると、6.1インチ版の液晶ディスプレイ(LCD)を搭載した次世代iPhone(iPhone9)について、AppleがWistronを組み立て請け負い業者から外したようです。

アナリストらの観測によると当初、iPhone9はPegatron、Foxconn(鴻海)、Wistronがそれぞれ6:3:1の比率で組み立てに当たると考えられていました。 有機EL(OLED)を搭載した2モデル(iPhone XI/XI Plus)はFoxconnがほぼ独占すると考えられているため、これでWistronは、2018年9月にリリースされる予定の3モデルのうち、そのどれも担当しないことになります。
Wistronが離脱したことによる代わりの量産は、PegatronとFoxconnが行う見通しです。



Wistronが組み立てを請け負わない理由について、はっきりとした理由は明らかになっていませんが、富邦投顧科技のアナリストであるリャオ・シャンイー氏は「3月に起きた品質問題のせいだろう」と分析しています。
 
Wistronは3月、Appleが認可していない部品を使用してiPhone8 Plusを組み立てていたことが発覚し、2週間の製造中止を命じられています。
 
先日も量産計画の遅れが報じられるなど、何やら雲行きが怪しくなってきた6.1インチのLCDを搭載したiPhone9ですが、他のOLEDモデルと比べて「廉価版」という位置づけとなるため、高い需要が見込まれています。それだけにAppleとしても、さらなる遅延は避けたいところでしょう。