6月中旬、シャープの戴正呉社長(現会長兼社長)はインドネシアやタイ、ベトナムを訪問した。タイのソムキット副首相をはじめ、各国の政府関係者にトップ・セールスを展開した。
特にタイでは、同国観光庁と連携し、超高精細の「8K」映像で、タイの観光地情報を発信する試みを始めた。アジアでシャープの知名度向上を狙う。
2016年8月に台湾・鴻海精密工業の子会社となり、業績回復を遂げたシャープは目下、東南アジアでの拡販に邁(まい)進中。同地域の販売を伸ばし、現在7割強の海外売上比率を早期に8割に引き上げる目標を掲げている。
主力事業の液晶テレビは、インド、ミャンマー、ラオスなどでも18年度中に本格販売する計画。ただ、こうした新興地域で販売される商品の価格は低い。戴社長が18年度に掲げる「利益重視」の方針にもそぐわない。
喜多村和洋TVシステム事業本部長は「まずシャープ製品を買ってもらうためなら、低価格戦略は有効だ」と説明する。手ごろな価格帯製品で、テレビ・コマーシャルを流し、自社の知名度を広げる。次に8Kテレビを含む最新製品の広告を打ち、高い技術を持つ会社としてのシャープブランドを浸透させていく算段だ。
シャープの業績をけん引したのは、中国でのテレビ販売の急増。裏では鴻海傘下の販売会社がシャープのテレビを大量に引き取り、中国で安値攻勢を仕掛けたとされる。「鴻海依存では」との指摘について、戴社長は「鴻海からの“ミルクの補給”はない。自助努力だ」と真っ向から反論する。それを証明するためにも、中国以外のアジア市場の開拓が重要性を帯びている。
喜多村和洋TVシステム事業本部長は「まずシャープ製品を買ってもらうためなら、低価格戦略は有効だ」と説明する。手ごろな価格帯製品で、テレビ・コマーシャルを流し、自社の知名度を広げる。次に8Kテレビを含む最新製品の広告を打ち、高い技術を持つ会社としてのシャープブランドを浸透させていく算段だ。
シャープの業績をけん引したのは、中国でのテレビ販売の急増。裏では鴻海傘下の販売会社がシャープのテレビを大量に引き取り、中国で安値攻勢を仕掛けたとされる。「鴻海依存では」との指摘について、戴社長は「鴻海からの“ミルクの補給”はない。自助努力だ」と真っ向から反論する。それを証明するためにも、中国以外のアジア市場の開拓が重要性を帯びている。
Comment
コメントする