スマートフォンの有機ELディスプレイにおいて、まれに発生していた画面の焼き付き――。高価な有機ELテレビの購入を検討している人にとって、焼き付きは不安の種の一つかもしれないが、英国の消費者団体Which?は「家庭におけるテレビの視聴では心配することはない」と呼びかけた。ただし、焼き付きについては多くのメーカーが保証の対象外としていて、「スリープタイマー機能」の活用をアドバイスしている。
同団体によると、有機ELディスプレイの焼き付きは特殊な使用状況により発生することがある。韓国の仁川(インチョン)空港のLG製有機ELディスプレイは、飛行時間を長時間に渡り表示していたため焼き付きが発生。その後、液晶ディスプレイに交換されたという。また、技術展示会では画面の一部にロゴマークが固定表示されていたため、焼き付きが発生していた。
Which?は「こうした事例は自宅でのテレビ視聴における使用方法とは異なる」と指摘。テレビ番組や映画では毎秒24回ほど画像が変化するため、焼き付きは発生しないと説明した。
BBCニュースチャンネルのようにロゴが固定表示される番組でも大丈夫だといい、「LG、パナソニック、ソニーのテレビには画面上の静止画像を検出し、焼き付きを避けるためにほんのわずか移動したり暗くしたりする機能が備わっている」と解説した。
ただし、焼き付きが発生した場合、原状回復はほぼ不可能。観賞中の映画を一時停止して数時間も長電話をするのは厳禁だとし、予防策としてスリープタイマーの活用を提案。一定時間経過後に電源が切れるようにしておくようアドバイスしている。
画面の焼き付きは保証対象外で、各メーカーとも製造上の欠陥と見なしていないことがその理由。焼き付きの発生は通常の使用範囲外で起きる事象だとして、消費者側の責任だとしている。
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