韓国サムスンが、ノッチもパンチホールもない「フルスクリーンスマートフォン」を開発していることが、海外にて報じられています。

韓国ニュースサイトのYonhap News Agencyによれば、サムスンはディスプレイの下部にカメラやセンサーを内蔵するシステムを開発しています。これは、ディスプレイに穴を開けるパンチホール・デザインから、さらに一歩進んだ技術といえるでしょう。

サムスンのモバイル向けディスプレイ開発部門でヴァイス・プレジデントを務めるYang Byung-duk氏によれば、フルスクリーンデザインのスマートフォンの開発は1〜2年では終わらない、とのこと。カメラの画質やセンサーの機能に影響を与えない有機ELディスプレイの開発は、それなりに難易度が高いようです。



さらに、サムスンはディスプレイがスピーカーとしても動作する「クリスタル・サウンド・有機ELディスプレイ」にも取り組んでいるとしています。ディスプレイがスピーカーとして動作すれば、端末上部の通話用のスピーカーを排除できるはず。なお、同様の仕組みは韓国LGのスマートフォン「LG G8 ThinQ」にも採用されています。

カメラやセンサーをディスプレイ下に内蔵するアイディアは、アンディ・ルービン氏が創業したEssentialも「透けるディスプレイ」による特許を出願しています。Essentialは水滴型ノッチを搭載した「PH-1」を業界に先んじて投入した経緯があり、同社からもこうした端末が投入される可能性もありそうです。

現在はポップアップカメラを採用したスマートフォンで全面ディスプレイが実現できていますが、そのような複雑な機構はコストに影響するはず。そう遠くない将来、ディスプレイにカメラもスピーカーも内蔵したスマートフォンが登場する可能性は低くないものと思われます。