韓国サムスンが、折りたたみスマートフォンGalaxy Foldの出荷時期が未定であると、予約注文した顧客にメールで謝罪したことが報じられています。

Galaxy Foldは折りたたみ可能で、広げると7.3インチとなる有機ELディスプレイを搭載したスマートフォンです。当初は4月26日に発売予定でしたが、試用した複数のレビュアーがわずか数日で破損したと報告。画面がデコボコに膨らむ、ディスプレイが表示不能になるなどの事態を受けて発売は延期され、全ての試用デバイスも回収されています。



サムスンの公式オンラインストアで予約した顧客には「2週間以内により具体的な配送情報をお知らせします」との電子メールが届いていると報じられていましたが、おそらく今回のメールが「具体的な配送情報」を意味するのでしょう。

出荷日未定を知らせるメールでは、予約客に「製品が5月31日までに出荷されなかった場合、予約注文は自動的にキャンセルされる」旨も合わせて通知。こうした対応は、米Reutersがサムスンの広報に事実であると確認済みです。

ただ、広報は予約の自動キャンセルはサムスン側の意向ではなく、アメリカの法規制に従った行いであるとも回答しています。つまり5月末までに出荷できなかったとしても、Galaxy Foldが永遠に出荷されないことや、発売中止になったことも意味しないと推測されます。

ハイテク製品は発売されたらすぐ分解でおなじみの修理業者iFixitは、Galaxy Foldをバラした結果、ヒンジ周りが「驚くほど壊れやすい」「実用性よりも美学を優先」との評価を下していました。

特に折りたたみスマホの要であるヒンジ機構が壊れやすい上に、デリケートなOLEDパネルを異物侵入の危険にさらす7mmものすき間がある点は、素人目にも少なからず設計の見直しが迫られるのではないかと思われます。なお、iFixitはサムスンからの要求に応じて分解記事を取り下げています。