印刷方式有機ELディスプレイを手掛けるJOLEDは2019年9月2日、ドイツ・フランクフルトで開催される「フランクフルトモーターショー2019(IAA 2019)」のデンソーブースで、JOLED製の有機ELディスプレイを展示すると発表した。

 JOLEDは、印刷方式の有機ELディスプレイの量産開発の加速と早期事業化を目的に、ソニーとパナソニックの有機ELディスプレイ開発部門を統合して2015年1月に発足した。その社名の通り日本の有機ELディスプレイ技術を結集した企業として知られている。

 中型かつ高精細の有機ELディスプレイを主力事業に据えており、ハイエンドモニター向け、車載向けなどへの採用を目指してきた。既に、ソニーの医療用モニターとして、印刷方式の21.6型4K有機ELディスプレイが採用されるなどの実績がある。



 今回のデンソーブースにおける展示は、車載向けでの展開を拡大する上で大きな足かがりとなるものだ。なお、JOLEDは2018年8月にデンソーから300億円の出資を受けており、車載向けの印刷方式有機ELディスプレイの共同開発を進めるとしていた。

 JOLEDの発表文では「デンソーとJOLEDは、車載用有機ELディスプレイの共同開発を進め、高コントラスト、広い視野角、高速応答などの高い表示性能と、プラスチック基板の採用による薄型化や軽量化、曲げられるフレキシビリティ性などの有機ELディスプレイの特長を生かすことで、未来のモビリティにおける革新的な室内空間の実現を目指す」としている。