ベトナムは地理的にかなり遠い国だ。仁川(インチョン)空港から飛行機で5時間かかる。距離が遠いだけにベトナムに対する韓国の見方も20-30年前からあまり変わっていない。10年間にわたり米国との戦争をした国、米国が離れて1975年に赤化統一された国というイメージだ。
しかし未来を眺めると話が変わる。ベトナムが韓国にとって第2の中国に浮上する可能性がある。今は貧しいベトナムの新婦が韓国農村の高齢の未婚男性の家に嫁ぎ、一部が暴力を受けている状況が見られるが、このような観点に留まっていればベトナムの底力を見逃してしまう。そのバロメーターは急上昇している。


韓国はベトナムに対する政府開発援助(ODA)でも日本に次いで多い。チェ・スホン・ソウル大人類学科教授、キム・イジェ京仁教大地理学科教授などベトナム専門家は「ベトナムが米国を抜いて韓国の2番目の輸出国になるのは時間の問題」とみている。さらに中国に迫る日が来ることも考えられる。
今のベトナムは「漢江の奇跡」当時の韓国より速いペースで強く成長する環境を持つ。運と時期が重なったからだ。改革開放政策で外国人投資を受け入れる態勢になっていても比較優位がなければ意味がない。しかし中国の急成長がベトナムには機会になっている。中国はすでに賃金が高く、労働集約的産業に進出した外国人は対応できない状況を迎えている。韓国のほか世界主要国が最近次々とベトナム市場に投資して工場を建設するのは、中国市場に対する過度な依存度を減らそうとする意図がある。
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