グーグルは15日、スマートフォンの新製品「ピクセル4」の受注を同日から米国で始めると発表した。新たに開発した小型レーダーを内蔵し、手の動きで操作できるようにする。人工知能(AI)など得意とするソフト技術を活用した製品を増やし、自社の技術の利用場面を増やす。

グーグルは独自ブランド「ピクセル」を冠したスマホの販売を2013年に始めた。15日に発表した製品が第4世代となり、日本などでも販売する予定だ。

ピクセル4は小型レーダーを画面上部に組み込み、手の動きで音楽再生の際に曲を聞きたくない飛ばしたり、アラームや着信音を消したりすることを可能にした。周囲で起きる動きを高精度で検知し、利用者が近づくと顔認識技術を使ってロックを自動で解除できるようにする。



本体の情報を処理する能力も向上させる。AIによる音声アシスタント機能の一部はデータセンターの機能を活用しなくても利用できるようにして反応速度を高める。インターネット接続がなくても音声を記録し、自動で文字に書き起こす機能も搭載する。

画面は有機ELを採用し、5.7型の「4」、一回り大きい6.3型の「4XL」の2機種をそろえる。米国における価格は4が799ドル(約8万7000円)から、4XLは899ドルから。24日から発送を始める。日本における価格は近く発表する見通しだ。

15日にニューヨークで開いた発表会にはハードウエア事業を統括するリック・オスターロー上級副社長が登壇し、「機器とサービスやAIを組み合わせ、より自然で直感的に使えるようにする」と述べた。今年3月に発表したゲーム配信サービス「スタディア」を米国で11月19日に始めることもあわせて公表した。