韓国のサムスン電子は、インドでのテレビの生産を再開する見通しだ。消息筋の話として、エコノミック・タイムズ(電子版)が20日に伝えた。

サムスンは、インド政府が液晶パネルの半製品「オープンセル」に関税を導入したことをきっかけに、昨年10月にインドでのテレビの生産を打ち切っていた。同筋によると、サムスンはテレビの受託生産を手掛ける地場ディクソン・テクノロジーズとの提携を通じて生産を再開する考え。ディクソンとの契約は近日中に結ばれる見通しで、他のメーカーとの提携や自社による生産の再開も視野に入れているという。





インド政府は昨年2月にオープンセルに関税を課した。政府は関税をてこにパネルの国内生産を推進したい考えだったが、業界側の要望を受けて今年9月で撤廃。現時点で、パネルを生産するメーカーは国内になく、サムスンは国内生産を打ち切って以降、自由貿易協定(FTA)を活用してテレビの完成品をベトナムから輸入している。

サムスンはインドのテレビ最大手だが、最近は中国のシャオミ(小米科技)やTCL集団といった新規参入組に押されている。国内生産の再開は、サムスンの製品の価格競争力の向上につながると受け止められている。

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