英サセックス大学と東京理科大学の研究チームは、超音波を用いて、触覚と音と映像を同時に空中で生み出すディスプレイ「Multimodal Acoustic Trap Display」(MATD)を発表した。
MATDは、超音波を用いて3次元コンテンツを空中に提示可能なシステム。さまざまな形状・色合いのコンテンツを表示でき、位置を移動させることも可能。どの角度から見ても裸眼で目視できる。表示されているものに手を伸ばせば感触を得られる触覚フィードバックに加え、可聴域の音も生成。視覚、触覚、聴覚の3つを同時に刺激できる。
2台の「超音波フェーズドアレイ」が発する超音波で粒子を空中浮遊させ、3原色(RGB)の光を照射する。浮遊させる粒子は、直径2ミリ程度のポリスチレンビーズ(枕に入っているビーズのようなもの)を使用し、これらを3次元の音場で高速かつ自在に動かす。
従来の超音波による空中浮遊では、ある安定点から別の安定点へと動かすとき、途中で計算のために止まりながら、比較的ゆっくり移動する方式(ストップスタート方式)を採用していた。Read full article
これに対し、MATDは新しい目標点を移動しながら計算し、停止する前に目標点を決定することで滑らかな動きを実現。垂直方向に最大で毎秒8.75メートル、水平方向に毎秒3.75メートルの速度で動かせる。
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