AGCが5日発表した2019年12月期連結決算(国際会計基準)は、市況悪化や生産トラブルの影響で前期比減収で、営業、税引き前、当期減益だった。ユーロ安などの為替の影響に加え、ディスプレー用ガラスやクロール・アルカリ製品の販売価格の下落が響いた。日本の自動車用ガラスの生産不調も利益を下押しした。当期利益は前期比50・4%減の444億円。北米自動車ガラス工場の減損損失が重荷となった。





20年12月期連結業績予想の当期利益は同55・3%増の690億円を見込む。自動車用ガラスなどガラス部門などで収益が伸びる。

同社は20年12月期に営業利益1600億円以上を目指す3カ年中期経営計画を進めている。同日、会見した島村琢哉社長は、「今のところ厳しいが」と前置きした上で「20年度から再び増益基調に戻す。近いところまでいけるのではないか」と語った。