韓国のサムスン電子は4日、2020年1~3月期の研究開発(R&D)費は5兆3600億ウォン(約4660億円)だったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で経営の先行き不透明感が高まる中でも、四半期ベースで過去最高を記録した。

 同社の四半期ごとのR&D費は、17年4~6月期から18年7~9月期までの6四半期は4兆ウォン台で推移。18年10~12月期には5兆3200億ウォンと5兆ウォンの大台に乗り、19年7~9月期まで4四半期連続で5兆ウォン台となった。

 半導体市況が悪化した19年10~12月期は4兆8200億ウォンと4兆ウォン台にとどまったが、20年1~3月期は5兆ウォン台を回復した。

 20年1~3月期は売上高に占めるR&D費の割合が9.7%と前年同期(9.6%)に比べ小幅に上昇し、10%に迫った。





 サムスン電子は19年にR&D費として20兆1929億ウォンを支出し、初めて年間20兆ウォンを超えた。売上高に占める割合は8.8%で、前年比1.1ポイント上昇した。

 20年も4~6月期から新型コロナの影響が本格的に表れ、業績低迷が予想されるが、年間のR&D費は20兆ウォンを上回る見通しだ。同社は3月の定時株主総会で、計画した投資を滞りなく実行する姿勢を示していた。

 同社は、システムLSI(大規模集積回路)については30年までにR&Dと生産設備に133兆ウォンを投資する計画にしている。また、量子ドットディスプレー事業に本格的に取り組み、25年までに13兆ウォンを投じる予定だ。

 一方、同社は19年に国内特許5075件、米国特許8729件を取得。現在、世界で計18万35件を保有している。これらの大半はスマートフォンや次世代テレビ、半導体メモリー、システムLSIなど戦略事業と新技術に関する特許だ。

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