Huawei  qVoCcAAcms3ファーウェイの最新Androidタブレット「MatePad Pro」。関係が冷え込む米国に由来する部品を削減し、日本メーカー製の部品を多用していることが分解レポートにより明らかになりました。

中国と米国の政治対立のあおりをうけ、ファーウェイは米国から一種の制裁を受けています。米国企業との取引を制限されており、米国企業との取引を制限されており、ソフトウェアではGoogle PlayをはじめとしたGoogleのAndroid向けアプリ群(Google Mobile Service)を搭載できない状況となっています。

ファーウェイはソフトウェアではGoogle Playの代わりに独自のアプリストアHUAWEI AppGalleryを拡充させる取り組みを進めていますが、ハードウェアについても“脱米国”を進めているようです。

中国の半導体専門メディア「集微網(ijiwei.com)」の報道によると、MatePad Pro(Wi-Fi版)を分解したところ、使用されている部品1411点のうち8割にあたる1148点が日本製だったとしています。インカメラのセンサーでソニー製を採用しているほか、さまざまな半導体デバイスが活用されています。





ただし、製造コストに占めるウェイトは小さく、集微網が算出した269.18ドルという製造コストのうち、日本メーカーが占めるのは15.7ドルで構成比4.7%となっています。

中核となる部品は大半が中国製で、メインチップセット「Kirin 990」やWi-Fi制御、電源管理、オーディオデコーダーのICチップはファーウェイ傘下のHiSiliconの設計。主要部材ではIPS液晶ディスプレイは天馬(Tianma)製で、メインカメラのセンサーはOmniVision製となっています。225点を採用し、構成点数比で15.9%、コスト比で71%となっています。

一方、米国企業が製造する部品は電源ICなど28点を使用。構成部品の2%にとどまり、製造コストの4.6%を占めています。韓国企業はメモリやストレージなど3点を供給し、構成点数比で0.2%ながら、製造コストの15.7%を占めています。

ファーウェイはかつて「ファーウェイの部品はMate in Japanと言えるくらい、日本製部品の搭載が増えています」と言及したこともあるなど、日本製の半導体部品を積極的に採用していることをしばしばアピールしています。Androidタブレットとしては珍しくハイスペックなMatePad Proでは、品質を確保するためにより日本メーカー製部品の採用率を高めている可能性もあります。