Conika Minolta 45bbコニカミノルタは、色と光沢を同時に測定できる卓上型分光測色計「CM―36dG」を2月に発売する。従来、別々に提供してきた測色計と光沢計の機能を一体化。測定時間を約60%短縮したほか、色と光沢の測定結果をソフトウエアで一括管理できるようにした。主な販売対象となる塗料やプラスチック、布地など材料サプライヤーの調色や品質管理の作業効率向上が期待できる。2025年度に数千台の販売を目指す。

新製品は、卓上型分光測色計の主力シリーズで24年ぶりの全面改良となる。従来は卓上型の測色計とハンディータイプの光沢計のそれぞれで色と光沢を測定する必要があったが、新製品は色と光沢の同時測定が可能。対象物を各計測器に付け替える手間が省けるため、1回当たりの測定時間を十数秒から約4秒に短縮できる。従来、別々のソフトで管理していた色と光沢の測定結果も、一つのソフトで管理できる。





CM―36dGは、測定精度も向上した。測色計ごとの測定値の個体差(器差)は従来機比約20%縮小。器差が小さい機種で測定した値は信頼性が高い。自動車やIT機器の材料サプライヤーから完成品メーカーまで一貫して同測色計を導入すれば、検査効率の向上が期待できる。新製品の価格は非公開だが、200万円前後を想定。コニカミノルタによれば、現在市場で出回っている一般的な分光測色計は100万円から。

分光測色計は、色を測る計測器の中でも、物体に光を照射したときの波長ごとの反射率を計測する装置。生産現場のデジタル変革(DX)が進みつつある一方で、「今も熟練工が目で見て調色・品質管理を行う企業は多い」(コニカミノルタジャパンの木村泰稔取締役兼センシング事業部長)。分光測色計の新製品投入で、既存ユーザーの買い替え需要を取り込むだけでなく、新規ユーザーの開拓も進める考えだ。

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